お花見の起源は、桜では梅だった🌸【正座をしない茶道茶の実】
3月になると桜の開花の話題が多くなります
今年は、平年と比べて遅いとか早いとか…
3月中旬になると具体的な日にち予想まで出ますね~
今年は、3月になっても寒くてやっと暖かくなったと思ったら
2月並みの寒さに戻る・・・
そうこうしてたら桜が咲き始め「お花見だ!」と繰り出すと
また寒さがぶり返し、寒さに耐えながらのお花見になってます
寒いから桜が長く咲いているのは嬉しいけど寒いのは嫌ですね
ところで、お花見っていつごろから始まったか知ってますか?
文献によると奈良時代まで遡るそうです
中国から伝わった梅の花を愛でる行事に由来すると言われています
最初は、花見=梅 だったのですね
当時の和歌にも桜より梅が多く登場していることから、桜より梅が人気だったことが分かります
では、いつから 花見=桜 となったのか?
平安時代に遣唐使が廃止されたことが大きな要因です
中国の文化が入ってこなくなったことにより、日本独自の文化が発展
日本に古くから自生していた桜が注目されるようになり
貴族の間で桜の花を愛でる習慣が広まりました
嵯峨天皇が「花宴の節」という宴を催したそうで、
これが記録に残る最初の桜の花見となったそうです
平安時代の貴族の花見は、桜を見ながら歌を詠んだり、蹴鞠をしたりと
平安貴族らしい楽しみかたですね
一方で農民の間では、別の意味で古くからお花見が行われていました
桜の木は、山から下りてきた田の神様が宿る場所とされ
桜の花が咲くと神様に供えるお酒やごちそうを持ち寄り、豊作を願ったり
桜の咲き具合でその年の農作物の吉兆を占ったりしていました
桜は五穀豊穣を願うとともに、田植え開始の目安とされており、
今のような娯楽として楽しんでいたわけではありません
娯楽としてお花見を楽しむようになったのは江戸時代の頃
江戸時代の寛文年間(1661年~1673年)の頃からです
このころになると園芸が盛んになり、桜も品種改良されて身近でお花見ができるようになりました
当時は、寺社の境内に咲く桜を鑑賞していたそうです
当時の桜は、寺社仏閣の境内にしかなく、川沿いの桜並木は無かったそうです
では、いつごろから川沿いの桜並木ができたかというと
享保年間(1716年~1736年)に当時の将軍徳川吉宗が、
飛鳥山や隅田川堤、小金井堤などに数千本の桜を植えて庶民のお花見を奨励したから
これは庶民に「桜を楽しんで♪」って娯楽目的ではなく別の目的がありました
それは、災害対策・護岸工事・日照の確保などが考えられます
《災害対策》
・大雨が降った際に川が氾濫するのを防ぐため、土手に桜を植えた
・花見客が土手を踏み固めることで、土壌を丈夫な状態に保った
《護岸工事》
・花見役が堤防を歩くことで、堤防を踏み固めて丈夫な状態を保った
《日照の確保》
・川面に太陽が反射して、下の方の枝にも日差しが届くため、枝が川面に向かって伸びていく
これってすごいアイデアですよね~
庶民は、楽しみながら公共事業に参加しているのですから…
そして、この施策のおかげで現代でも楽しめて未来にも続く春の風物詩になっています
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