銘ってなに?【正座をしない茶道茶の実】

query_builder 2023/11/28
ブログ
茶杓

茶道のお稽古を始めた頃

先生から「そろそろ拝見のお稽古もしましょうね」と言われ

お点前の終盤でお客様より「お道具の拝見を」と声がかかり

それを合図に棗(もしくは茶入れと仕覆)と茶杓を

お客様の方に体を向けて道具を清めて拝見できるように出します


お客様が見終わって元のところに道具が返ってきたら

改めて道具についての問いかけがあります

その時に「なにかご銘でも・・・」と聞かれます


最初のころは、先生から言われるがまま答えていましたが、

年数が経るにつけて自分で考えて答えなければなりません…

これが結構悩むのですよ


ありきたりのものだと「ん~もう一練り」と言われることもしばしば・・・

2018-09 博多青年部記念茶会 (30)

薄茶用の銘・濃茶用の銘を考えて捻りだすのですが、

お稽古場に入る前に茶道手帳を見ながら

「今日の銘は、これとこれを使おう」と思いながら稽古場に入ります


お稽古で銘を言うのは「茶杓」です


お茶会に行くとたまに茶碗や棗・茶入にも銘がついていることがあります


銘とは、わかりやすくいえばニックネームのようなもの

その道具が手元にきたときの状況や作者など色々ありますが、

道具が高価なものだからとかではなく、自分の思いを込めた言葉をつけます


茶杓に銘をつけることが多いのは、

武野紹鴎の頃に竹の茶杓が登場し、茶会の度に自分で毎回新しく削るものでした

時代は戦国時代、生と死が近く、いつ敵味方になるかもわからない時代です

まさに一期一会を実感する時代だったから、

心を込めて茶杓を削り、自分の思いを込めた銘をつけたのかもしれません


今は、茶会の度ごとに茶杓を削るなんてことできませんが

お客様のことを思いながら銘をつけることはできます

だからお稽古の時に銘を考えることを練習するのですね




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